I want none,I wanna talk with you

なんにもいらないから ただはなしをしよう

すべてを失くしてからはどうでもいいと思えた

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最近、シロップのラストアルバム(再結成したからセルフタイトルアルバムと呼ぶべきか)を、またよく聴いている。

曲聴きながら「その気持ちわかるよ」って思う瞬間があって嬉しくなったり悲しくなったりするけど、それよりもちょっと時間が経ってふとした時に何気なく口ずさんだ歌詞の意味が腑に落ちる瞬間の方がそういう感情の度合いがもっと深いところに来る気がする。
そうして自分が年を重ねてきたことを実感する。
嬉しいような寂しいような気持ちになる。

このラストアルバムは意外に優しい曲が多い。
終わりを匂わせるフレーズがたくさんあるんだけど、終わってしまう悲しさよりも穏やかな寂しさみたいなものを感じる。

確かに音の感じは他のアルバムと違うんだけど、これはこれで良かったんじゃないかって最近思えるようになって少し嬉しかった。
世間的にシロップは歌詞が暗いとか絶望だとかよく言われるしまあ間違ってはいないんだけど、本質にあるのは人間が生きていく上であたり前に感じる弱さや醜さとかを誤魔化したり美化したりしないで向き合うっていう、ただそれだけのことなんだよね。

雨が降れば傘をさせばそれでいいが
人の心にさす傘は頼りなく
だから代わりに涙を流すのかな
悲しみにおぼれてしまう その前に
-ラファータ